大使閣下の料理人(15)

フランス料理のシェフである公、ついにフランス料理の本場に足を踏み入れる――!! 首相からフランス極右勢力とのパイプ役に任命された倉木大使に同行し、公は初めてのフランスを体験することになった!! 市場の食材を肌で感じ、本場のビストロで土地の料理を堪能する公。
そして、ホテル時代からの先輩である相田がマルセイユで開いた店を訪れたが、そこにはフランスの伝統に怯(ひる)む相田の姿があった。
相田が苦悩した末に作り上げた「ブイヤーベース」の味とは――!?公にとっては初めての、外交を揺るがすような痛恨のミス――!! 情報が少なすぎる国、N国。
その外務次官を招いた設宴での失敗の責任を取るため、公は愛を伴ってN国へとやって来た!! 「料理修業」のための日本人ツアーに参加した公たちを待っていたのは、N国の厳しい監視と管理だった。
スパイと疑われ行動が制限されるなか、公が触れた本場の「冷麺」が持つ伝統の重みとは――!? そして、倉木大使が送り込んでいたスパイはいったい誰だったのか――!?公がフランス料理のシェフとして、最大のスランプに陥った――!? 熱烈な愛国主義者のフランスオペラ界の重鎮、マダム・ガルシアからニセモノ扱いを受けた公の料理。
折しも、仏露関係を悪化させているロシアのストロガノフ局長が来日!! 満身創痍(まんしんそうい)の公だったが、日本とロシアの友好強化のために参加した「ロシア料理講習会」でさらなるスランプに襲われることに!! リベンジを誓った公が、仏露の外交が絡む緊迫した設宴で出すホンモノのフランス料理とは――!?休暇でバリに滞在していた公に、愛から突然のSOSが――!? 公の代理で公邸料理人として奮闘していた愛に、倉木大使から設宴の依頼が!! 倉木大使の食事も完璧にはこなせない愛にとって、最大のピンチが訪れてしまった。
バリからFAXと電話で指示を出し、この設宴を乗り切ろうとする公と愛だったが……。
設宴の相手は、台湾から単身赴任している宋(そう)代表。
倉木大使が愛の料理の腕前を知っているからこそ彼女に依頼した、その真意とは――!?外交官の江口に「閨閥(けいばつ)」がらみの結婚話が舞い込んだ――!? 金田(かねだ)外務大臣の娘・すみれと、見合いをすることになった江口。
婚姻による出世を否定する江口だったが、すみれは彼を父親の地盤を引き継ぐ「政治家」にすると宣言した!! それを知った公や愛は慌てるが、事態はどんどん悪化していき……。
しかし、すみれの心を解く鍵が、あるショコラティエの作った「オペラ」であることに気づいた公は、早速行動にでるのだったが――!?続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60021724